ビデオテープの保存方法
テープは最後まで送りきった状態で保存
ビデオテープは巻の途中で長時間さらされると好ましくありません。使用(記録・再生)後は巻き乱れや、テープの段付き状態を防ぐため、きちんと最後まで送って保存するようにしましょう。また、大切な内容を記録するなら最初と最後の数秒間はなにも記録しないブランクとしておくとよいでしょう。
このように保存することで、テープ表面のカビを防ぐことができます。テープ表面のカビはエッジ部(側面)のカビに比べてテープへのダメージが大きいため、テープ表面のカビを防ぐだけで大きな効果があります。
ケースに収め、立てて並べる
収納ケースは湿気や水漏れ、ホコリ、紫外線からテープをまもってくれます。必ずケースに納めましょう。また並べるときは立てておくこと。横積みにすると重みでカセットが歪んだり、テープの上下端が変形する場合もあります。
テープを出しっ放しにしない
録画・再生が終わったあと、ついテープを放りだしておきがちです。日中は直射日光が当ったり、ホコリがついたりしてテープにとってよくありません。とくにホコリには硬い鉱物質の粒子も混じっているので、ついたまま再生するとヘッドを傷つけます。
強い磁気に近づけない
テープ面には微少な磁石がたくさん並んで信号を記録しています。磁気ネックレスなど磁石を使った機器や、磁石を用いた文房具、おもちゃなどは思ったより磁気が強く、記録内容を消したり、ノイズを増やす場合があるので注意しましょう。
保存はチリやホコリの少ない場所に
一瞬の音飛びや、画面をピッと横切る白いノイズはドロップアウトといっておもにチリやホコリが原因です。テープはクリーンルームで作られていますからチリはほとんどが家庭で付くのです。いつまでもきれいな音や映像のために、きれいな環境に置くことが必要です。
テープに快適な環境
磁気による記録の保存寿命は長いといっても、置かれている環境に左右されます。人間にとって快適な15~25℃、湿度40~60%の場所がテープにとっても快適環境。ときどき温度や湿度が快適範囲を超えてしまう程度ならまず大丈夫です。風通しのよいことも大事な快適条件です。
一年に一度は巻き直し
テープを長く巻きっぱなしにしておくと、温度・湿度による膨張・収縮でゆがみが起きていることがあります。また樹脂材料から発生するわずかの物質がテープ同士をくっつけてしまうこともあります。そこで一年に一度は早送り、巻き戻しをして新鮮な空気に触れさせましょう。テープの虫干しというわけです。カビの防止にも役立ちます。